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電験三種を受けると決めたら、「1年で取れるのか、それとも何年もかかるのか」が気になりますよね。
結論から言うと、電験三種を1年で狙う計画も、科目合格を使って3年ほどで取る計画も、どちらも現実的な選び方です。大事なのは、使える時間に合った計画を最初に選ぶことです。
この記事を読むと、2つの計画の月別・回別のスケジュールと、自分にはどちらが合うかの判定が分かります。
1年計画と3年計画、何が違う?
1年計画は、1回の試験で4科目を狙う計画です。3年計画は、科目合格の免除を使って、複数回の試験で4科目をそろえる計画です。
『1年で取れないなら、意味がないの?』と思う方もいるかもしれません。でも、そんなことはないんです。
電験三種は科目ごとに合否が決まり、合格した科目は申請により最大で連続5回まで免除されます。試験は年2回なので、およそ2年半のあいだ免除が続きます。
例えば、令和8年度上期に科目合格した科目は、令和10年度下期まで免除されます。最初の回から数えると、3年度にわたって受けられる計算です。
| 比べる点 | 1年計画 | 3年計画 |
|---|---|---|
| 受ける回数の目安 | 1回(だめなら次の回で残りを) | 2〜6回 |
| 1回に受ける科目 | 4科目 | 1〜2科目ずつ |
| 必要な勉強のペース | 毎日しっかり時間をとる | 無理のないペースで続ける |
| 向いている人 | 時間がとれる、数学や電気に慣れている | 時間が限られる、数学から復習したい |
その間をとる「2年計画」もある
1年と3年のどちらにも決めきれない方は、その間をとる計画も考えられます。例えば、1回目に理論と法規、2回目に電力、3回目に機械を受けて、残った科目を4回目で取る形です。
この形なら、1回に受ける科目は1〜2科目で、およそ2年で4科目をそろえられます。2回目以降に余裕があれば、受ける科目を増やして早めに終わらせることもできます。
『最初から3年かけるのは長すぎる気がする』という方は、まずこの形から考えてみるのもよいですよ。
免除の仕組みと申請の方法は電験三種の科目合格制度で詳しく紹介しています。
電験三種を1年で狙う月別スケジュール
1年計画は、最初の数か月で数学と理論を固め、残りの期間で電力・機械・法規と過去問を進めます。
ここが大事なところです。1年計画で一番多い失敗は、4科目を最初から同時に進めて、どれも中途半端になることなんです。
試験日から逆算して、月ごとにやることを決めておきましょう。下の表は、試験の12か月前から始める場合の例です。
| 時期 | やること | 月末の目安 |
|---|---|---|
| 12〜11か月前 | 数学の復習(分数・平方根・三角関数・複素数) | 理論の参考書の式変形でつまずかない |
| 10〜8か月前 | 理論を1周、例題と章末問題 | 理論の基本問題を自力で解ける |
| 7〜6か月前 | 電力を1周 | 発電・変電・送配電の仕組みを説明できる |
| 5〜4か月前 | 機械を1周 | 変圧器・誘導機などの計算ができる |
| 3か月前 | 法規を1周、数値を表にまとめる | 主な数値を条件とセットで言える |
| 2か月前 | 4科目の過去問を年度ごとに解く | 間違えた問題を参考書に戻って直せる |
| 1か月前 | 弱い分野の見直し、時間配分の練習 | 本番と同じ時間で解き切れる |

1年計画で気をつけること
理論を後回しにすると、電力や機械の計算問題で何度も止まってしまいます。理論に時間がかかっても、後の科目で取り戻せることが多いので、焦らず固めておきましょう。
例えば、仕事のあと平日に1時間、土日に3時間とれる方なら、平日は参考書と例題、土日は章末問題と過去問、という分け方が続けやすいです。
試験日は年度ごとに決まります。例えば令和8年度(2026年度)下期は、CBT方式が令和9年2月4日から2月28日、筆記方式が令和9年3月21日の予定です。計画を立てる時は、最新を電気技術者試験センターの案内で確かめましょう。
1年計画は、どこかで1か月ほど遅れることも想定しておくと安心です。表の「2か月前」の過去問の期間を少し長めにとっておけば、遅れた時のゆとりになりますよ。
1週間の割り振りの例
月ごとの計画が決まったら、1週間の中でも役割を分けておくと進めやすくなります。
| 曜日 | やること |
|---|---|
| 月〜木 | 参考書を読み、例題を2〜3問解く |
| 金 | その週に間違えた問題だけを解き直す |
| 土 | 章末問題や過去問を時間を計って解く |
| 日 | 午前に次の週の範囲の下読み、午後は休むか復習 |
週に1日は「新しいことをしない日」を作っておくと、遅れた分を取り戻す日にもなります。
1年の間にある試験の回を「練習」に使う
試験は年2回あるので、1年計画の途中にも試験の回が1度きます。この回に、理論だけでも受けておく方法があります。
合格すれば理論の免除が使えますし、不合格でも本番の時間の感覚や、CBT方式・筆記方式の雰囲気をつかめます。『まだ準備が足りないから』と見送るより、経験として受けてみる価値はありますよ。
電験3種を3年で取る回別スケジュール
3年計画は、科目合格の免除を使いながら、回ごとに受ける科目を決めて進めます。
『電験3種を3年で取るなら、どう組めばいいの?』という方のために、回ごとの例を表にしてみました。
| 回 | 受ける科目の例 | その回までにやること |
|---|---|---|
| 1回目 | 理論 | 数学の復習と理論の1周、理論の過去問 |
| 2回目 | 法規(理論が不合格なら理論も) | 法規の数値と計算問題 |
| 3回目 | 電力 | 発電・変電・送配電と電力の過去問 |
| 4回目 | 機械 | 電気機器を中心に機械の1周と過去問 |
| 5〜6回目 | 残った科目 | 弱い科目にしぼって見直し |
この例では、1回目に取った理論の免除は、その後の5回分続きます。最後に取る科目が遅くなりすぎないように、免除の期限を表に書き込んでおくと安心です。
科目合格の免除は、合格した回から数えて最大で連続5回までです。早く取った科目ほど期限も早く来るので、最後の科目をいつまでに取るかを確かめておきましょう。
免除の期限を表に書き込む
3年計画では、科目ごとの免除の期限を管理することがとても大事です。例えば、1回目に理論、3回目に法規を取った場合は、次のようになります。
| 回 | 理論 | 法規 | 電力・機械 |
|---|---|---|---|
| 1回目 | 合格 | 受けない | 受けない |
| 2回目 | 免除 | 受ける | 受けない |
| 3回目 | 免除 | 合格 | 電力を受ける |
| 4回目 | 免除 | 免除 | 受ける |
| 5回目 | 免除 | 免除 | 受ける |
| 6回目 | 免除(この回まで) | 免除 | 受ける |
| 7回目 | 免除の期限切れ | 免除 | ここまでに4科目そろえたい |
このように表にしておくと、「いつまでに残りの科目を取ればいいか」がひと目で分かります。免除は申込みのたびに申請が要るので、申込みの時期に表を見直す習慣もつけておきましょう。
家族との間で、こんな会話になることもあるかもしれません。
「今度の試験、法規だけ受けるの?」
「うん。理論はもう免除だから、今回は法規に集中して、次で電力を取るつもり」
3年計画で気をつけること
3年計画は、ペースがゆっくりな分、途中で勉強が止まりやすいという面もあります。
『次の試験まで半年あるし、少し休もうかな』と思った時ほど注意が必要です。前に覚えたことを忘れないように、休む期間でも週に1回は前の科目の問題を解いておきましょう。
試験日と申込みの時期は電験三種の試験日程で確かめられます。
自分に合う計画の判定
どちらの計画が正しいかではなく、自分の時間と経験で続けられる方を選ぶのがコツです。
迷った時は、次のチェックで「はい」がいくつあるか数えてみてください。
- 平日も休日も、勉強の時間を毎週決まってとれる
- 高校の数学(三角関数・ベクトル)がだいたい分かる
- 仕事や学校で電気回路に触れたことがある
- 1年のあいだに大きな予定(引っ越し・繁忙期など)が少ない
「はい」が3つ以上なら、1年計画も考えられます。2つ以下なら、3年計画から始めて、手応えを見て受ける科目を増やす方が安心です。
職場の先輩との間で、こんな会話になることもありそうです。
「1年で4科目、やっぱり厳しいですかね」
「最初は理論と法規の2科目にして、取れたら次で残りを受ける方法もあるよ」
計画が崩れた時の立て直し方
仕事が忙しくなったり、体調をくずしたりして、計画どおりに進まないこともありますよね。そんな時は、計画を捨てずに組み直すのがおすすめです。
- 今どこまで終わっているかを書き出す
- 次の試験までの残りの週数を数える
- 次の回に受ける科目を減らすか、そのままにするか決める
- 減らした科目は、その次の回に移す
- 免除の期限の表を見直して、無理がないか確かめる
科目合格があるので、1回の試験で受ける科目を減らしても、それで終わりにはなりません。続けることを一番に考えてみてください。
数学に不安がある方の始め方は電験3種は初心者でも取れる?で紹介しています。

勉強計画のよくある相談
知恵袋でも、電験三種を1年で取る計画についての相談が多く見られます。その中から3つを選んで答えます。
相談1:1年で合格できるのは、地頭がいい人だけ?
電験3種を1年で合格できるのは、もともと頭のいい人に限られるのか、という相談です。
1年で合格するかどうかは、地頭よりも、使える時間と勉強の順番で決まる部分が大きいです。数学や電気に慣れている人は、その分の時間を後の科目に回せます。
慣れていない人は、最初から3年計画にしておくと、焦らずに進められます。計画を選ぶことも実力のうちなんです。
相談2:時間をたくさん確保しても1年で合格するのは難しい?
1年でたくさんの勉強時間を確保しても合格が難しいと聞いて不安だ、という相談です。
時間をとっても、使い方によって伸び方は変わります。問題集を何周もしただけで、間違えた問題を理解し直していないと、点が伸びにくいことがあります。
時間の量と合わせて、「間違えた問題をどれだけ直したか」も記録してみてください。勉強の中身が見えると、不安も小さくなります。
相談3:1年半かけて一発合格のレベルまで近づけたい
1年半かけて、一度の試験で4科目を取れるレベルまで近づけたい、という相談です。
時間に余裕がある計画なので、最初の半年を数学と理論にじっくり使えます。残りの1年で電力・機械・法規と過去問を進める形がおすすめです。
途中の回で、理論だけ試しに受けておくのも一つの方法です。合格すれば免除が使え、本番の時間の感覚もつかめます。
相談4:時間がたくさんある学生は、どう計画すればいい?
通信制の高校に通っていて、時間はたくさんあり努力も続けられる、という学生からの相談です。
時間がたくさんとれるなら、1年計画も十分考えられます。まずは高校の数学(三角関数・ベクトル・複素数)を固め、理論から順に進めてみてください。
受験資格に年齢の制限はないので、学生のうちに受けることもできます。途中の回で理論を受けて手応えを確かめながら、計画を調整していくとよいですよ。
電験ガイド
独学で進めるか、講座を使うか迷っている方へ
電験三種は4科目の範囲が広く、理論や機械の計算でつまずく人も少なくありません。通信・Web動画・DVD・通学など講座の学び方の違いと、比べる時のチェックポイント、資料請求で確かめたい点をまとめました。
講座の選び方電験三種の講座の選び方を見る当サイト内の解説ページに移動します。試験の日程・受験手数料は電気技術者試験センターの案内で最新情報を確認してください。
勉強全体の進め方は電験三種に合格するにはでまとめています。
よくある質問
電験三種を1年で取ることはできますか?
時間を確保でき、数学や電気に慣れている方なら、1年で4科目を狙う計画も考えられます。難しいと感じたら、科目合格を使う計画に切り替えても大丈夫です。
電験3種を3年で取る場合、免除は足りますか?
科目合格の免除は最大で連続5回までです。最初に取った科目の期限が先に来るので、受ける順番と期限を表にして確かめておきましょう。
1年計画と3年計画で、使う教材は変わりますか?
基本の参考書と過去問は同じでかまいません。3年計画では、前に取った科目を忘れないように、科目ごとの問題集を手元に残しておくと見直しに便利です。
計画が遅れた時はどうすればいいですか?
受ける科目を減らして、次の回に回すのも一つの方法です。科目合格の制度があるので、1回の試験ですべてを決める必要はありません。
まとめ
- 1年計画は1回で4科目、3年計画は科目合格を使って複数回で4科目をそろえる
- 1年計画は前半で数学と理論、後半で残り3科目と過去問を進める
- 3年計画は1回に1〜2科目ずつ受け、免除の期限を表で管理する
- 自分の時間と経験で、続けられる計画を選ぶ
電験の全体像は電験とは?で紹介しています。





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