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電験三種の参考書を探して書店に行ったら、種類が多すぎて選べなかった、という方も多いですよね。
結論から言うと、電験三種の参考書は「今の自分の段階」と「教科書と過去問をそろえやすいか」で選ぶと迷いにくくなります。どのシリーズが一番という正解はなく、選んだ1冊を使い切ることが合格への近道です。
この記事を読むと、主な出版社のシリーズの特徴と、自分に合う参考書の選び方、1冊を使い切る手順が分かります。
電験三種の参考書はどう選ぶ?まず結論から
参考書は、①自分の段階に合っているか、②同じシリーズで過去問までそろうか、③最新の版か、の3つで選びます。順位で選ぶより、使い切れるかで選ぶのが大事です。
『人気のシリーズを買っておけば安心では?』と考える方もいるかもしれません。
実は、同じ本でも、数学に自信がある人と、数学から学び直したい人とでは使いやすさが変わります。人気かどうかより、今の自分に合うかで選んだ方が、最後まで続けやすいんです。
電験三種は理論・電力・機械・法規の4科目なので、参考書も科目別に分かれているのが一般的です。まずは最初に取り組む科目の1冊を選ぶところから始めてみてください。
参考書の種類は大きく4つ
書店に並ぶ電験三種の本は、役割で分けると次の4つになります。
| 種類 | 役割 | 使う時期 |
|---|---|---|
| 入門書・電気数学の本 | 計算の土台を作る | 勉強を始める前、理論で詰まった時 |
| 教科書(受験テキスト) | 範囲を理解する | 最初の1周 |
| 過去問題集 | 本番の形で練習する | 教科書を1周した後 |
| 要点まとめ・ポケット版 | 復習と暗記 | 試験前、すき間の時間 |
最初にそろえるのは、教科書と過去問題集です。入門書や要点まとめは、必要になってから足しても間に合います。
参考書を買う前に決めておくこと
参考書を選ぶ前に、次の2つを決めておくと、買う本がぐっと絞れます。
1つは、次にどの回の試験を受けるかです。電験三種は上期・下期の年2回なので、残りの期間で何冊を回せるかが変わります。
もう1つは、その回でどの科目を取るかです。科目合格を使って分けて取るなら、最初は1〜2科目分の本だけで足ります。4科目分を一度にそろえる必要はないんです。
出版社ごとのシリーズの特徴
ここでは各出版社の公式サイトや書籍ページの説明だけをもとに、シリーズの特徴を並べます。良し悪しや順位はつけていません。
『結局、出版社によって何が違うの?』というのが気になるところですよね。2026年10月時点の各社の公式の記載をもとに、主なシリーズを表にしました。
| 出版社 | 主なシリーズ | 公式の説明から分かる特徴 |
|---|---|---|
| TAC出版 | みんなが欲しかった!電験三種 教科書&問題集 | フルカラーの教科書と、教科書にリンクした過去問題集が一体。初学者・独学者向け |
| TAC出版 | 10年過去問題集・科目別の過去問題集 | 年度版で発行される過去問題集 |
| オーム社 | 完全マスター電験三種受験テキスト | 理論・電力・機械・法規・電気数学の科目別テキスト |
| オーム社 | やさしく学ぶシリーズ | 初学者向けの4科目のシリーズ |
| オーム社 | ポケット版・過去問題集 | 要点総まとめ、公式&用語集、科目別・分野別の過去問題集など |
| 電気書院 | 10回分過去問題集・過去問マスタ | 3種の科目別の過去問題集と、過去問のシリーズ |
価格は版や時期で変わるので、各出版社の公式サイトで確かめてみてください。

TAC出版の電験三種の参考書
TAC出版の電験三種の参考書の中心は、「みんなが欲しかった!電験三種」シリーズの教科書&問題集です。理論・電力・機械・法規の4冊で、2026年10月時点で第3版が出ています。
公式の説明では、フルカラーの教科書と、教科書の内容にリンクした過去問題集が1冊にまとまった構成です。例えば理論の巻は2024年3月発刊のA5判・872ページで、1冊でもかなりの厚みがあります。
過去問は、2026年度版の10年過去問題集や科目別の過去問題集が出ています。資格の学校TACの電験講座でも、このシリーズが教材として使われています。講座についてはTACの電験三種講座で紹介しています。
オーム社の電験三種の参考書
オーム社の電験の本は種類が多く、目的別に選べるのが特徴です。
中心になる「完全マスター電験三種受験テキスト」は、理論・電力・機械・法規に電気数学を加えた科目別のテキストです。版は科目ごとに違い、例えば電力と機械は改訂4版、法規は改訂5版が出ています。
初学者向けには「やさしく学ぶ」シリーズがあり、復習用にはポケット版の要点総まとめや公式&用語集があります。電子版だけで出ている「極み」シリーズもあります。
ラインナップはオーム社の電験三種の書籍一覧で確かめられます。オーム社の電験三種の理論の本を探している時も、ここから科目ごとにたどれます。
電気書院の電験3種の参考書
電気書院は、電気主任技術者の本を多く出している出版社です。電験3種向けでは、科目別の「10回分過去問題集」や「過去問マスタ」シリーズがあります。
電験2種向けの合格テキストや二次試験の実戦テキストも出しているので、三種のあとに二種を考えている人にとってもなじみのある出版社です。
電気書院の電験三種の本は、教科書を別のシリーズで持っていて、過去問題集を探している時の選択肢になります。
講座のテキストという選択肢もある
市販の参考書のほかに、講座に付いているテキストを使う方法もあります。各講座の公式の説明から、テキストの構成を並べました。
| 講座 | 公式の説明にあるテキストの構成 |
|---|---|
| ユーキャン 電験三種講座 | メインテキスト6冊(理論・機械2冊・電力2冊・法規)と、やさしい数学などの副教材 |
| SAT 第三種電気主任技術者講座 | テキスト7冊(電気数学・電気基礎・理論・機械・電力・法規・法規条文集) |
| JTEX 電験三種受験講座 | テキスト7冊。本文解説、例題、章末問題の3ステップの構成 |
| TAC 電験講座 | みんなが欲しかった!シリーズの教科書&問題集などを使用 |
講座のテキストは、添削や質問の制度と組み合わせて使う前提で作られています。テキストだけを比べるより、質問の方法や学習期間も一緒に見てみてください。
シリーズを混ぜる時の注意
教科書はA社、過去問題集はB社、という組み合わせもよくありますよね。
使えないわけではありませんが、記号の書き方や公式の呼び方が少しずつ違うことがあります。解説で見慣れない書き方が出てきたら、自分の教科書ではどう書いているかを確かめておくと混乱しにくくなります。
二種まで見すえるなら
三種のあとに電験二種も考えている方は、二種向けの本を出している出版社かどうかも、少しだけ気にしてみてください。
例えば電気書院からは、電験2種の合格テキストや二次試験の実戦テキスト、二次試験の標準解答集などが出ています。オーム社や電気書院の本で三種の書き方に慣れておくと、二種の本に移った時にとまどいにくい、ということもあります。
もちろん、三種の時点では三種の合格に集中すれば十分です。二種の話は、三種に合格してから考えても遅くありません。
参考書を選ぶ時のチェック
中身を少し読むだけで、自分に合うかはかなり分かります。見る所を決めておくと、短い時間で比べられます。
『表紙や評判だけで決めて、合わなかったらどうしよう』と不安になりますよね。
書店で手に取る時や、公式サイトの見本ページを見る時は、次の点を確かめてみてください。
- 苦手な分野のページを開いて、説明が読み進められるか
- 例題に途中の計算が書かれているか
- 同じシリーズで過去問題集までそろうか
- 発行年と版が新しいか(法規は特に)
- 持ち歩けるか、机で広げて使うか、自分の使い方に合うか
- 色や図の多さが、自分にとって見やすいか
例えば、仕事のあと平日に1時間、土日に3時間とれる、ビルメンテナンス2年目の方なら、平日の通勤で読める軽さも大事になります。分厚い1冊を家で使い、復習はポケット版で、という組み合わせもできます。
紙の本と電子版のどちらにする?
『重い本を持ち歩くのはつらい』という方は、電子版も選択肢です。オーム社の「極み」シリーズのように、電子版だけで出ている本もあります。
ただ、電験の勉強は計算を書きながら進めることが多いですよね。図を見ながら式を書くなら紙の本、すき間の時間に読み返すなら電子版、と使う場面で分けるのもおすすめです。
書店に行けない時は公式サイトで
近くの書店に電験の本が少ない、という方もいますよね。
そんな時は、出版社の公式サイトの書籍ページを見てみてください。発行年と版、ページ数、判型、シリーズの構成が書かれています。TAC出版ならTAC出版の書籍販売サイトで4科目セットの構成が確かめられます。
ページ数や判型が分かると、持ち歩けるか、机で広げて使う本か、の見当がつきます。
段階別に選ぶ時の目安
今の自分の段階ごとに、どの種類から選ぶとよいかを表にしました。
| 今の段階 | 最初に選ぶ本の種類 | 次に足す本 |
|---|---|---|
| 数学から学び直したい | 電気数学の入門書 | 初学者向けの教科書 |
| 電気は初めてだが数学は大丈夫 | 初学者向けの教科書 | 同じシリーズの過去問題集 |
| 工業高校・電気系で基礎がある | 科目別の受験テキスト | 年度別の過去問題集 |
| 科目合格があり残りを取りたい | 残りの科目の教科書 | 分野別の過去問題集 |
| 試験まで残りが少ない | 手持ちの過去問題集 | 要点まとめ・ポケット版 |
ここで大事なのは、表のどこに当てはまっても、教科書と過去問題集はセットで考えることです。
法規の参考書は版に注意
法規は、法令や「電気設備の技術基準の解釈」が改正されることがある科目です。
古い版の法規の参考書だと、数値や条文の言葉が今と違うことがあります。法規だけは、なるべく新しい版を選ぶか、今の条文と照らして使うようにしましょう。
1冊を使い切る手順
参考書は、買い足すより使い切る方が力になります。1周ごとに目的を変えると、同じ本でも飽きずに進められます。
『1冊目が終わる前に、別の本が気になってしまう』ということ、ありますよね。
参考書を使い切るための手順を、周回ごとの目的に分けてまとめました。
- 1周目は全体を読み、例題だけ自分で解く(分からない所に印を付ける)
- 2周目は章末の問題を解き、印の付いた所を読み直す
- 3周目は印の付いた所と間違えた問題だけを回す
- 過去問題集に移り、間違えた問題から教科書の該当ページに戻る
- 試験前は、教科書の印の所と過去問の印の所だけを見直す
1周目で全部を分かろうとしなくて大丈夫です。分からない所は印を付けて先に進み、2周目で戻ってくる方が、全体の流れがつかめます。

科目ごとに使い方を変える
同じシリーズでも、科目によって参考書の使い方は少し変わります。
| 科目 | 参考書の使い方のコツ |
|---|---|
| 理論 | 例題は自分の手で解く。式の変形で止まったら電気数学の本に戻る |
| 電力 | 計算と用語を分けて読み、用語は図と一緒に覚える |
| 機械 | 範囲が広いので、章ごとに印を付けて苦手を見える形にする |
| 法規 | 条文の数値は表にまとめ直し、版が新しいかを確かめる |
例えば機械は分野が多いので、1周目で全部を理解しようとすると時間がかかります。最初は変圧器や誘導機など、基本の章に絞って読む方法もあります。
書き込みのルールを決めておく
参考書は、きれいに使うより書き込んで使う方が、あとで見返した時に役立ちます。
例えば、分からなかった所は鉛筆で印、2周目で分かった所は色ペンで丸、3周目でも間違えた所は付箋、のように決めておきます。周回ごとに色が増えていくので、自分がどこで苦労したかが一目で分かります。
試験の前に見返すのは、付箋の付いたページだけでも十分です。
完全マスターの使い方の例
「完全マスター電験三種受験テキスト」の使い方を知りたい、という方もいますよね。
科目別のテキストなので、まず最初に取り組む1科目を選びます。電気数学の巻もあるので、理論の巻で式の変形に詰まったら、電気数学の巻の該当の章に戻る、という使い方ができます。
オーム社のオンラインスクールの電気数学の講座では、テキストとして完全マスターの電気数学(改訂2版)を別途用意する形になっています。動画と本を組み合わせたい人は、こうした使い方も選択肢です。
みんなが欲しかった!シリーズの使い方の例
「みんなが欲しかった!電験三種」シリーズは、教科書と問題集が1冊に入っています。
章を読んだらすぐ、その章にリンクした問題を解く、という往復がしやすい作りです。教科書と過去問を別々に買わなくても、1冊の中で読む・解くを回せます。
10年分の過去問題集を足す場合は、教科書&問題集を1周してからにすると、どの章に戻ればいいかが分かりやすくなります。
参考書だけで足りない時は?
参考書を何冊増やしても進まない時は、本の問題ではなく、分からない所を聞ける相手がいないことが原因かもしれません。
『参考書を3冊買ったけど、どれも途中で止まっている』という方もいるかもしれません。
その場合は、新しい本を買う前に、止まっている所を1行で書き出してみてください。どこで止まったかが分かれば、別の本の同じ分野だけを読む、という使い方ができます。
動画やWebの教材と組み合わせる
文字だけだとイメージがわきにくい分野は、動画で全体をつかんでから参考書に戻る方法もあります。
例えば交流のベクトル図や、回転する機械のしくみは、動きのある説明の方が分かりやすいことがありますよね。動画で見たあとに、参考書の同じ章を読み直してみてください。
無料の動画の使い方は電験3種をYouTubeで勉強する方法で紹介しています。
解説の読み方を変えるだけで進むこともあります。くわしくは電験3種の解説の使い方で紹介しています。
それでも同じ所で止まる時は、質問の制度がある講座を考えるタイミングです。独学を続けるか迷った時の判断は電験三種は独学で合格できる?で紹介しています。
電験ガイド
独学で進めるか、講座を使うか迷っている方へ
電験三種は4科目の範囲が広く、理論や機械の計算でつまずく人も少なくありません。通信・Web動画・DVD・通学など講座の学び方の違いと、比べる時のチェックポイント、資料請求で確かめたい点をまとめました。
講座の選び方電験三種の講座の選び方を見る当サイト内の解説ページに移動します。試験の日程・受験手数料は電気技術者試験センターの案内で最新情報を確認してください。
参考書についてのよくある相談
Yahoo!知恵袋などに寄せられた、電験三種の参考書についての相談を要約して紹介します。
相談1: 初心者でもとっつきやすい参考書を知りたい
『勉強が初めてでも読みやすい参考書を教えてほしい』という相談は、とても多いです。
初学者向けとうたっているシリーズは、TAC出版の「みんなが欲しかった!」やオーム社の「やさしく学ぶ」などがあります。書店や公式サイトの見本で、苦手な分野のページを読み比べてみてください。
相談2: 参考書はどれを選んでも中身は同じ?
『参考書はたくさんあるけど、内容は結局同じなの?』という相談もあります。
試験の範囲は同じなので、扱う内容の大きな枠は共通です。違うのは、説明の順番や図の量、例題の途中の計算をどこまで書くか、過去問とのつながり方です。だからこそ、自分が読み進められる1冊を選ぶことが大事なんです。
相談3: 中学の数学からやり直すべき?
『テキストを開いたら、中学の数学からやり直さないといけない気がした』という相談です。
分数や文字式、三角比で手が止まるなら、電気数学の入門から始めるのがおすすめです。遠回りに見えますが、理論の計算で何度も止まるより、結果的に早く進めることがあります。
よくある質問
電験三種の参考書は何冊そろえればいいですか?
科目ごとに教科書1冊と過去問題集1冊が基本です。TAC出版の教科書&問題集のように、1冊に両方が入ったシリーズもあります。
古い版の参考書でも使えますか?
理論・電力・機械の考え方は大きく変わらないので、練習には使えます。法規は改正があるので、新しい版を選ぶか、今の条文で確かめながら使ってください。
参考書と講座はどちらがいいですか?
どちらが上ということはありません。自分で調べて進められるなら参考書、質問しながら進めたいなら講座、と自分の進め方で選んでみてください。
過去問題集は参考書と同じ出版社にした方がいいですか?
同じシリーズだと、解説から教科書の該当ページに戻りやすくなります。別の出版社でも使えますが、記号や説明の順番が少し違うことがあります。
まとめ
- 電験三種の参考書は、段階・シリーズのそろいやすさ・版の新しさで選ぶ
- TAC出版・オーム社・電気書院などに、教科書や過去問題集のシリーズがある
- 教科書と過去問題集はセットで考え、まずは最初の科目の1冊から
- 1冊を3周するつもりで、印の付いた所を回して使い切る
- 何冊買っても進まない時は、質問できる講座も選択肢になる





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