当サイトの記事は、編集部が電気技術者試験センター・経済産業省などの公的機関と、各講座・出版社の公式サイトの公開情報を調べて独自に執筆しています。試験の日程・受験手数料・合格基準は年度ごとに変わるため、最新の情報は電気技術者試験センターの受験案内で確認してください。
三種に合格して、次は電験二種と考え始めたものの、一次と二次があって試験の全体がつかみにくい、という方も多いですよね。
結論から言うと、電験二種の試験は年1回で、マークシートの一次試験(4科目)と、記述式の二次試験(2科目)の二段階です。一次には科目合格の仕組みがあり、二次には一次合格の翌年度にもう1回挑める仕組みがあります。
この記事を読むと、一次・二次の科目と日程、合格率の推移、科目合格と一次免除の仕組みが分かります。
電験二種の試験とは?
電験二種は、第二種電気主任技術者の国家試験です。一般財団法人電気技術者試験センターが、経済産業大臣の指定を受けて実施しています。受験資格の制限はなく、誰でも受けられます。
『二種って、三種に合格していないと受けられないの?』と思った方もいるかもしれません。
実は、電験2種受験に条件はありません。三種を持っていなくても、学歴や実務経験がなくても受けられます。
第二種で監督できる範囲
第二種電気主任技術者は、電圧17万V未満の事業用電気工作物の保安の監督ができます。三種は5万V未満(出力5千kW以上の発電所などを除く)なので、より大きな設備を受け持てるようになります。
例えば、大規模な工場や大型の商業施設、5千kW以上の発電所などが、二種の範囲の例として経済産業省の資料に挙がっています。種ごとの違いは電験の1種・2種・3種の違いでくわしく紹介しています。
試験の全体を表で見る
| 項目 | 中身(令和8年度・試験センターの公表) |
|---|---|
| 実施 | 一般財団法人電気技術者試験センター |
| 回数 | 年1回(CBT方式はなし) |
| 一次試験 | 理論・電力・機械・法規の4科目。マークシートの多肢選択 |
| 二次試験 | 電力・管理、機械・制御の2科目。記述式 |
| 二次を受けられる人 | 同じ年度の一次試験の合格者と、一次試験の免除者 |
| 受験資格 | 制限なし |
| 受験手数料 | インターネット申込み13,800円、書面申込み14,200円(非課税) |
電験二種そのものの位置づけや取る意味は、電験二種とは?で紹介しています。
一次試験と二次試験の科目・形式・時間
一次試験は4科目のマークシート、二次試験は2科目の記述式です。同じ電験二種の試験でも、解き方がまったく違います。
『三種と同じ4科目なら、勉強の延長で行けるかな』と考える方も多いはずです。まずは一次試験の形を見てみましょう。
一次試験
| 科目 | 時間(令和8年度) | 解答数(試験センターの公表) |
|---|---|---|
| 理論 | 9:15〜10:45(90分) | A問題4題・B問題3題(Bは選択問題を含む) |
| 電力 | 11:25〜12:55(90分) | A問題4題・B問題3題 |
| 機械 | 14:15〜15:45(90分) | A問題4題・B問題3題(Bは選択問題を含む) |
| 法規 | 16:25〜17:30(65分) | A問題4題・B問題3題 |
時間割は、三種の筆記方式と同じです。令和8年度は、一次試験と三種上期の筆記試験が同じ8月30日に行われました。
二次試験
| 科目 | 時間(令和8年度) | 出題の範囲と選び方 |
|---|---|---|
| 電力・管理 | 10:00〜12:00(120分) | 発電所・蓄電所・変電所の設計と運転、送配電線路(屋内配線を含む)の設計と運用、電気施設管理。6題中4題を選ぶ |
| 機械・制御 | 13:20〜14:20(60分) | 電気機器、パワーエレクトロニクス、自動制御、メカトロニクス。4題中2題を選ぶ |
二次試験は、答えだけでなく、考え方や計算の流れを書いて答えます。問題を選べるので、得意な分野を作っておくことが作戦になります。

記述式の二次試験はどう答える?
二次試験の記述と聞いて、『何をどこまで書けばいいの?』と不安になりますよね。
例えば計算の問題なら、使う式を書き、数値を入れ、途中の計算を示して答えを出す、という流れで書いていきます。答えの数字だけを書くのではなく、どう考えたかが読む人に伝わるように書くのがポイントです。
説明の問題では、用語の意味や、機器の役割、対策の理由などを文章で答えます。三種のように選択肢から選ぶ形ではないので、自分の言葉で書く練習が要ります。
| 比べる点 | 一次試験 | 二次試験 |
|---|---|---|
| 答え方 | 選択肢から選んでマークする | 式・途中の計算・文章を書く |
| 問題の選び方 | 一部に選択問題がある | 電力・管理は6題中4題、機械・制御は4題中2題を選ぶ |
| 練習の中心 | 過去問をくり返し解く | 書いた答案を見直し、書き方を整える |
三種の試験との違い
三種との違いを並べてみました。
- 受験資格の制限がない
- 一次試験の科目は理論・電力・機械・法規の4科目
- 一次試験の時間割は三種の筆記方式と同じ
- 一部の科目だけ合格した時の科目合格の仕組みがある
- 年1回の試験で、CBT方式がない
- 一次の後に記述式の二次試験がある
- 一次の科目合格は翌年度・翌々年度の2回まで
- 一次で求められる計算や知識の範囲が広い
一次試験の科目ごとの対策は電験2種の一次試験、記述の書き方は電験2種の二次試験でくわしく紹介しています。
合格基準の例
合格基準は、年度ごとに試験センターが公表しています。
| 年度 | 試験 | 合格基準(二種) |
|---|---|---|
| 令和7年度 | 一次 | 90点満点で各科目54点以上 |
| 令和8年度 | 一次 | 理論47点、電力・機械・法規60点(いずれも100点換算) |
| 令和7年度 | 二次 | 100点満点換算で60.0点以上(180点満点で108点以上)、かつ各科目とも平均点以上 |
令和8年度の一次は、理論の基準が下げられています。このように年度で調整されることがあるので、最新は電気技術者試験センターの案内で確かめましょう。
令和7年度の二次では、合計の点数だけでなく、各科目とも平均点以上という条件もありました。片方の科目だけで点を稼ぐ作戦は取りにくい、ということです。
令和8年度(2026年度)の日程と申込み
令和8年度は、5月に申込み、8月に一次試験、11月に二次試験という流れでした。申込みの期間を逃すと、次の機会は翌年度になります。
『いつ申し込んで、いつ試験なの?』を先に押さえておきたいですよね。令和8年度の日程は次のとおりです。
| 手続き | 令和8年度の日程 |
|---|---|
| 申込み | 5月18日(月)〜6月4日(木) |
| 一次試験 | 8月30日(日) |
| 一次試験の結果発表 | 9月14日(月) |
| 二次試験 | 11月15日(日) |
| 二次試験の合格基準点・結果発表 | 令和9年1月29日(金) |
令和8年度の一次試験はすでに終わっています。次に受けるなら、令和9年度の案内を待つことになります。最新は電気技術者試験センターの案内で確かめましょう。
申込みから試験までの流れ
- 試験センターの受験案内で、その年度の日程と手数料を確かめる
- 申込み期間に、インターネットで申し込む
- 科目合格や一次免除がある人は、申込みの時に免除を申請する
- 8月の一次試験を受ける
- 一次に合格したら(または一次免除なら)、11月の二次試験を受ける
試験の案内や過去の問題は、電気技術者試験センターの第二種の案内で見られます。
過去の問題はどこで見られる?
試験センターのホームページでは、第二種の過去の問題と解答が公開されています。令和元年度から令和8年度までの分で、一次の4科目と二次の2科目があります。
二次の標準解答は、試験から約2か月後に公表されます。令和8年度の二次の標準解答は、令和9年1月13日に公表される予定です。
公開されているのは問題と解答だけで、解説は付いていません。過去問の使い方は電験2種の過去問で紹介しています。
三種と同じ日に試験がある
令和8年度は、二種の一次試験と三種上期の筆記試験が、どちらも8月30日でした。
『三種と二種を同じ年に受けたい』という方は、日程が重なることがあるので注意が必要です。どちらを先に取るか、年度ごとに計画を立てておきましょう。
受験者数と合格率の推移|数字から分かること
電験二種は、一次と二次で受ける人が違います。だから、2つの合格率を掛け算して「全体の合格率」を出すことはできません。
『電験2種合格は、どれくらいむずかしいの?』と気になりますよね。まずは、試験センターが公表している数字を見てみましょう。
一次試験(二種)
| 年度 | 受験者 | 合格者 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和5年度 | 6,318人 | 1,545人 | 24.5% |
| 令和6年度 | 7,479人 | 2,159人 | 28.9% |
| 令和7年度 | 7,211人 | 2,524人 | 35.0% |
令和7年度は、4科目すべての合格者とは別に、一部の科目に合格した科目合格者が3,493人(48.4%)いました。
二次試験(二種)
| 年度 | 受験者 | 合格者 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和5年度 | 2,682人 | 474人 | 17.7% |
| 令和6年度 | 2,922人 | 553人 | 18.9% |
| 令和7年度 | 3,692人 | 611人 | 16.5% |

数字から分かること
この数字から読み取れることを、3つにまとめてみました。
| 読み取れること | 考え方 |
|---|---|
| 二次の受験者には、前年度の一次合格者も入る | 一次免除で二次から受ける人がいるため、一次の合格者数とそろわない |
| 一次では科目合格者がかなり多い | 1年で4科目そろえず、2〜3年かけて取る人が多いと考えられる |
| 二次の合格率は、ここ3年は10%台後半 | 一次を通った人の中での数字なので、記述の対策が別に要る |
令和8年度の二次の結果は、令和9年1月29日に発表される予定です。年度ごとの全体の推移は、試験センターの試験結果のページで見られます。
三種の合格率と並べる時の注意
三種の合格率は、令和7年度上期が12.9%、下期が13.1%でした。三種は1回の試験で4科目の合否が決まるので、二種の一次・二次の数字とそのまま並べて比べることはできません。
例えば、二種の二次の合格率が三種と同じくらいに見えても、二次を受ける人は一次を通った人たちです。数字の大小だけで「三種と同じくらい」と考えないようにしましょう。
「一次の合格率が35%なら、そこまでむずかしくない」と考えてしまうこと。二次はまた別の試験なので、一次の合格率だけで全体のむずかしさは判断できません。
科目合格と一次免除の早見表
一次試験の科目合格は、翌年度と翌々年度の2回、申請により免除されます。二次試験に科目合格はありませんが、一次に合格した翌年度は、一次免除で二次から受けられます。
『三種みたいに、5回まで免除されるんじゃないの?』と思った方は、ここで確かめておきましょう。二種の仕組みは三種と違います。
状況ごとの早見表
| 今の状況 | 次の年度にできること |
|---|---|
| 一次で一部の科目だけ合格 | 合格した科目は、翌年度と翌々年度の2回、申請により免除。残りの科目を受ける |
| 3年間で一次の4科目すべてに合格 | 一次合格となり、二次を受けられる |
| 一次に合格し、同じ年度の二次は不合格 | 翌年度は一次免除で、二次から受けられる |
| 一次免除で受けた二次も不合格 | 翌々年度は一次から受け直し |

3年で取る計画の例
例えば、仕事のあと平日に1時間、土日に3時間とれる、三種を持つビルメンテナンス5年目の方を考えてみます。1年で一次の4科目と二次をすべてそろえるのは、時間的にかなり大変です。
- 1年目:一次の理論と機械を受けて、科目合格をねらう
- 2年目:一次の電力と法規を受けて、一次合格をねらう
- 2年目の秋:一次に合格したら、そのまま二次を受けてみる
- 3年目:二次が不合格なら、一次免除で二次に集中する
これは考え方の例で、どの科目から取るかは人によって変わります。自分の得意な科目と、使える時間で組み立ててみてください。
科目合格や一次免除は、自動ではつきません。申込みの時に、免除の申請をしておく必要があります。
二次の勉強はいつから始める?
一次の結果発表は9月、二次試験は11月です(令和8年度)。一次に合格してから二次の勉強を始めると、残りは2か月ほどしかありません。
『一次が終わるまでは一次に集中したい』という気持ちも分かります。ただ、記述の練習は時間がかかるので、一次の勉強と並行して、二次の過去問を少しずつ見ておくのがおすすめです。
例えば、一次の電力の勉強をしている時期に、二次の電力・管理の問題を1題だけ読んでみる。どんなことを書かせる試験なのかを早めに知っておくだけでも、秋からの勉強が進めやすくなります。
講座や教材で二次の対策をしたい方は、電験二種の講座・教材の選び方も参考にしてみてください。
試験以外で二種の免状を得る道もある
試験のほかに、実務経験で二種の資格を得る道もあります。三種の免状を取ってから、電圧1万V以上の電気施設で5年以上の保安監督の実務経験を積むと、二種の免状を申請できます。
学歴と実務経験で免状を得る認定の制度は、電験の認定取得とは?で紹介しています。
電験ガイド
独学で進めるか、講座を使うか迷っている方へ
電験三種は4科目の範囲が広く、理論や機械の計算でつまずく人も少なくありません。通信・Web動画・DVD・通学など講座の学び方の違いと、比べる時のチェックポイント、資料請求で確かめたい点をまとめました。
講座の選び方電験三種の講座の選び方を見る当サイト内の解説ページに移動します。試験の日程・受験手数料は電気技術者試験センターの案内で最新情報を確認してください。
電験二種の試験でよくある相談
知恵袋で見かける相談を、要約して取り上げます。
相談1:「電気主任技術者2種」と「電験2種」は何が違う?
呼び方が2つあって、まぎらわしいですよね。
電験は「電気主任技術者試験」を短くした呼び方です。電験二種に合格して免状の交付を受けると、第二種電気主任技術者の資格を持つことになります。
つまり、「電験2種」は試験の呼び方、「第二種電気主任技術者」は資格の名前、と考えると分かりやすいです。受験資格の制限はないので、誰でも受けられます。
相談2:大学の電気系の学科にいて、認定で取るか試験で取るか迷う
認定校で決められた単位を取って卒業し、実務経験を積むと、試験なしで免状を申請できる道があります。
経済産業省の資料では、二種の場合、認定校の大学を卒業した人は実務経験3年とされています。一方、試験で取るなら、実務経験がなくても合格すれば免状を申請できます。
認定で取るには、卒業後に電圧1万V以上の電気工作物で実務経験を積む必要があります。どんな職場に就くかによって、実務経験が積めるかどうかも変わってきます。
どちらが合うかは、自分の大学が認定校か、どんな職場に就くかで変わります。学生のうちに三種や二種の一次を受けてみる、という選び方もありますよ。
相談3:工業高校の電気科で、就職先と二種のことを考えている
就職を考える時期に、資格のことも気になりますよね。
まずは三種から目指す方が多いですが、二種の受験に条件はありません。三種の勉強は、二種の一次試験の土台にもなります。
就職してからは、電圧の高い設備がある職場で実務経験を積むと、三種の免状から二種の資格を得る道も開けます。仕事のことは電験三種でできる仕事も参考にしてみてください。
学生のうちに三種に合格しておくと、就職してから実務経験を数え始められます。まずは三種の4科目から、と考えておくと、二種への道筋も見えやすくなりますよ。
よくある質問
電験2種試験は年に何回ありますか?
年1回です。令和8年度は、一次試験が8月30日、二次試験が11月15日でした。CBT方式はありません。
二種を受けるのに三種の合格は必要ですか?
必要ありません。電験二種の受験資格に制限はなく、誰でも受けられます。
一次試験の科目合格は何年使えますか?
一部の科目に合格すると、翌年度と翌々年度の2回、申請により免除されます。3年間で4科目すべてに合格すれば、二次試験を受けられます。
二次試験に落ちたら、また一次からですか?
一次に合格した年度の二次に不合格でも、翌年度は一次免除で二次から受けられます。翌年度の二次も不合格だった場合は、翌々年度は一次から受け直しです。
電験2種試験の受験手数料はいくらですか?
令和8年度は、インターネット申込みが13,800円、書面申込みが14,200円(非課税)でした。最新は電気技術者試験センターの案内で確かめてください。
過去の問題はどこで見られますか?
電気技術者試験センターのホームページで、一次の問題と解答、二次の問題と標準解答が公開されています。解説は付いていないので、教材で補いましょう。
まとめ
- 電験二種の試験は年1回で、マークの一次(4科目)と記述の二次(2科目)の二段階
- 令和8年度は、一次が8月30日、二次が11月15日。受験資格の制限はない
- 一次と二次は受ける人が違うので、合格率は別々に見る
- 一次の科目合格は翌年度・翌々年度の2回、一次合格の翌年度は二次から受けられる
- 免除は申請が必要。最新の日程と基準は試験センターで確かめる





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